経営者や人事の方のお話を聞いていると、エンジニア採用の難易度が年々上がっているのを感じます。エンジニア採用市場では、企業側が早期に効果的な打ち手を採らない限り、益々難易度が上がり、資本を多く持つ企業や工夫をこらしている企業しかうまく採用できなくなります。
そこで、どういった考え方でどのような手法を取れば良いのかお伝えしていきます。

エンジニア採用の考え方

エンジニア採用が上手くいかない2つのパターン
エンジニア採用が上手くいかない企業には大きく2つのパターンが存在します。まずは、このパターンに当てはまっていないか確認してください。

経営陣がエンジニアの仕事に関して知見が無い、または無関心

例えば、
非エンジニア出身の経営者で構成されていて、創業当時は開発は外注で補っていたが、サービスが成長する中で開発の重要性が上がってきてしまった。結果、開発を内製化する必要が発生し、エンジニアの採用を開始した企業。

こういう状態になったときに、経営陣がエンジニアの仕事に対しての知見を深めるために学ぶ努力をしていない。または、企業の成長の過程で仕事が分業されているため、経営者が開発の仕事に無関心または現場に丸投げにしてしまっている。「経営者の仕事は経営であり開発ではない。よって、現場で何とかするべきだ」このように経営陣が考えていたとすると赤信号です。

もし、開発が経営戦略上、重要なファクターであるのであれば、経営陣の誰かはエンジニアの仕事に対して学ぶ努力をしなければならないですし、経営上重要なファクターで無いのであれば、外注の選択肢を見直し、内製化は再検討すべきです。

社内のエンジニアが採用への関心が低い

例えば、
元々経営陣にエンジニア出身者がいたが退職してしまい、経営陣が非エンジニアで構成されることになっってしまった。エンジニアチームが存在するが、経営陣とのコミュニケーションに溝が発生してしまっている。
または、そもそもエンジニアチームの会社に対するロイヤリティがあまり高くない企業。

こういう状態になったときに、経営陣が採用を強化するという方針を立て、エンジニアチームに採用強化の指示を出したがエンジニア採用チームがプロダクトに関心はあっても、採用をはじめとした経営に関心がなく、指揮命令系統がうまく機能していない場合は赤信号です。

もし、開発が経営戦略上、重要なファクターであるのであれば、経営陣とエンジニアチームとコミュニケーション量を増やさなければならないですし、経営上重要なファクターで無いのであれば、外注の選択肢を見直し、内製化は再検討すべきです。

この前提をもとに話を進めていきたいと思います。
もし、社内のエンジニアに対して理解を深めたい場合は、「HRアナリスト エンジニアタイプ分析」をご活用ください。

経営者や人事がエンジニア採用で知っておくべきこと

それでも、開発が経営戦略上、重要なファクターであり、エンジニア採用をなんとかしなければならない場合、どのように考えれば良いのか考えていきましょう。

エンジニアに経営(マネジメント)を求めても意味がない

エンジニアはプロダクトを作ることが頭の中の多くを占め、経営についての関心が少ない人が多いです。これはすべてのエンジニアが当てはまる訳ではありません。しかし、多くの経営者や人事は、経営についての関心があるエンジニアを採用しようとして失敗します。
エンジニアからすると良いプロダクトを作るために開発に全精力を傾けようとしているのに、経営という専門外のことでパフォーマンスを落としたくないと思っています。
良いエンジニアになればなるほど良いパフォーマンスに視点が向きますので、採用時点から経営に携わってほしいというのはなかなか無理ゲーな要望です。

優秀なエンジニアは何を考えているか。
良いプロダクトにチーム開発が必要であれば、良いプロダクトに良い経営が必要であれば、きちんとマネジメントをしなければならない、きちんと経営を理解しないといけないということを、優秀なエンジニアであれば理解しています。
しかし、採用の時点であれもやってくれ、これも考えてくれというのはパフォーマンスを落とす要因でしかありません。
わざわざパフォーマンスを落とす選択をするでしょうか?優秀であればあるほど、パフォーマンスに厳密です。

エンジニアに会社へのロイヤリティ(志望度)を求めても意味がない

これは前段の、エンジニアに経営(マネジメント)を求めても意味がないことと同様に、ロイヤリティに関心が少ない人が多いです。エンジニアはプロダクトに対してロイヤリティを持つのであり、企業という組織にロイヤリティを持つのではないとうことです。
誤解が起きそうなので、もう少し詳しく書いていくと、日本の採用の大部分は就職ではなく就社です。多くの文系就活は、まず会社へのロイヤリティを求めます。「自分にとって良い会社が作っているプロダクトなので良いプロダクトであろう」というロジックです。エンジニアの場合は、「自分にとって良いプロダクトを作っている会社が、結果として良い会社だった」というロジックです。
こういった前提のロジックが違うのに、会社へのロイヤリティを採用の時点で聞いても意味がありません。採用の時点でプロダクトに対してならまだしも、会社へのロイヤリティを答えろというのは無理ゲーな要望です。

フルスタックを求める会社ほど危険なものはない

採用媒体を見ていると「フルスタックエンジニア募集!」や「フルスタックでいろいろな仕事に挑戦できます」というような記載がありますが、エンジニアからすると「こんな危険な会社入るわけ無いだろ」という感じです。
さっきも書きましたが、良いエンジニアになればなるほど良いパフォーマンスに視点が向きます。パフォーマンスを上げるのに、あれもこれもやれるというのは、あれもこれもやらされるとしか思えません。わざわざパフォーマンスを落とす選択をするでしょうか?優秀であればあるほど、パフォーマンスに厳密です。
エンジニアについて経営者や人事の理解が浅いなという判断になります。

経営者や人事のエンジニアに対しての姿勢を見ている

エンジニアは経営者や人事の開発に対しての姿勢を見ています。これも上記同様にパフォーマンスに大きく影響を及ぼすからです。
開発に関心の薄い経営陣であるならば、開発チームが開発環境を改善したいと思っても意思決定は上手く進まないことをわかっています。営業チームが無責任にヒアリングしてきたユーザーや顧客からの要望の実装を無理やり飲まされることにもなります。
そのくせに後で問題が起きるとエンジニアチームに責任を押し付けてくることが目にみえています。
開発に関心の薄い人事であるならば、良いエンジニアを採用できないことが自明であり、人が増えれば増えるほどコミュニケーションやマネジメントのコストが上がります。採用できなければ、人が足りないシワ寄せを食らうことになります。
わざわざヤバイ会社で働くという意思決定をするはずがありません。

エンジニア採用をリエンジニアリングするための手法

このような状況に陥ったときに、エンジニア採用をリエンジニアリングするための方法をお伝えします。

大前提:エンジニアを理解する

前段でも伝えてきましたが、エンジニアを理解することを放棄した時点でエンジニア採用は上手くいきませんし、エンジニア採用をするという選択を見直す必要が出てきます。また、これから紹介する手法でも確実に「エンジニアを理解する」ことは必須となるので、これを大前提とします。

会社の情報が正しく出ているかチェックする

ここでいう会社の情報というのは、営業職などの採用で使うような一般的な会社の情報もそうですが、エンジニアにとって必要となる情報が正しく出ているかチェックしてください。

例えば、
・使っている言語のバージョンは正しいバージョンが記載されていますか?
・言語やフレームワークなどが正しい綴りで書かれていますか?
・求めている人材のポジションがエンジニアの言葉でかかれていますか?
・開発手法がどのような手法を用いているか記載されていますか?
・自社プロダクトを開発する際にエンジニアが重視していることが記載されていますか?

正しい情報を出すためにはエンジニアとのコミュニケーションは必須です。

エンジニアチームの思想や哲学を語れる(掲載できる)ようにする

企業にビジョンや経営理念があるように、エンジニアチームにもチームの思想や哲学があります。極端な話をすると、チームによっては出来る限りメンテナンスのし易い短く綺麗なコードを書くことを美徳とするチームがある一方で、コードの行数を多く書けば書くほど高く評価されるチームもあります。
このような、違いは定量的な文書として洗い出すには手間がかかりますが、働く社員にとっては非常に重要なことです。企業のビジョンや経営理念で考えていただければ理解していただけると思います。

エンジニアが自社を勧めたいという状況になっているかチェックする

最終的にエンジニアを口説ける人は、経営者とエンジニアです。そのエンジニアが自社を勧めたいと思わなければ、エンジニアを採用することはできません。
場合によっては、これ以上不幸な社員を増やしたくないというモチベーションで開発しているエンジニアが社内にいる可能性があります。
まずは、今社内で働いているエンジニアがどういったことに不満を感じているのか?どういったところに改善案を持っているのかヒアリングし、早めに解決しましょう。

最後に

今回の全体を読んでいただけるとご理解いただけるかと思いますが、エンジニア採用において一番大切なことは「エンジニアを理解する」ことです。とはいっても、いきなりエンジニアを理解するリソースが少ないという会社も多いはずです。
もし、今回の内容を読んでいただいて「言ってることは分かった。しかし、どうしたら良いのかわからない。」という感想を抱かれたのであれば、弊社が提供しております「HRアナリスト エンジニアタイプ分析」をご活用いただければ幸いです。

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